過去の取扱事例にもとづくQ&Aです。 これ以外の疑問点やご質問もお気軽にお尋ねください。 こんなことを相談できるのかなと思うようなことでも、法律で解決できることはたくさんあります。また、問題が大きくなる前にご相談いただくことで、容易に解決することもあります。心配なことや疑問に思っていることがありましたら、お早めにご相談ください。

試用期間中の解雇

Q

会社から、最初の6か月を「試用期間」として採用されて働いていましたが、2か月程度働いたところで「会社に合わない」などと言って解雇されました。会社は「試用期間だから解雇できる」と言っていますが、事実でしょうか。

A

試用期間中でも合理的理由のない解雇は認められません。
「試用期間」は、実際に従業員を業務に就かせてみて、採用試験や面接では分からない適格性等を判断するための期間です。一般には、試用期間中の解雇は、通常に比べて認められやすいとはいえます。しかし、試用期間でも雇用したことに変わりはないので、客観的に合理的な理由がなければ解雇は認められません。単に「会社に合わない」という抽象的な理由では解雇は無効といえます。
また、試用期間は、その期間を通じて従業員の適正を把握するためのものですから、試用期間が終わる前に解雇をするには、それだけ強い合理性が要求されます。当事務所が扱った事例でも、試用期間中の解雇について、労働審判等で会社(雇用主)に解決金を支払わせて解決した例が複数あります。

親子の面会交流

Q

妻の不倫が発覚し、妻が子どもを連れて家を出て行ったあと、私と子どもを面会をさせようとしません。妻は、子どもが私との面会を嫌っていると子どものせいにしています。私は妻の不倫が原因で子どもと離ればなれになったのに、どうして面会できないのか納得できません。どうすればいいのでしょうか。

A

夫婦(又は元夫婦)が別居した場合に、監護していない親は、監護している親に対して、子どもと面会して交流するよう求めることができます。裁判所も、DVなど面会交流を禁止・制限する理由がない場合には、面会交流を認める傾向にあります。
そして、家庭裁判所の調停又は審判(決定)で面会交流を決めても、監護している親が面会させない場合には、面会交流の日時又は頻度、各回の面会交流時間の長さ、子の引渡しの方法等が具体的に定められているときは間接強制決定をすることができます(最高裁平成25年3月28日決定)。
当事務所が扱った案件でも、具体的実施要領を認めた裁判所の決定や判決が次のとおり出ています。これらの裁判例は、子供の拒否的態度は面会を認めない理由にならないとして、具体的実施要領を言い渡しています。
① 名古屋高裁民事第1部平成26年4月10日決定
② 名古屋高裁民事第4部平成26年12月5日判決
また、一審(家庭裁判所)の審判では直接の面会が否定されたものの、即時抗告をした結果、改めて調査がなされて、直接の面会を認める内容で合意が成立した事例もあります。

医療過誤

Q

子どもを出産したのですが、子どもに障がいが残りました。病院のミスによるものだと思うのですが、病院に何か請求できますか。

A

高齢初産の方が帝王切開で出産をすることになりましたが、血圧が高かったため、血圧を下げる薬を舌下で投与し、その後、脊椎麻酔をしたところ、血圧が下がりショック状態になり、胎児の心音も低下して、帝王切開中止となり、総合病院に転院し、血圧を上げる処置をした上で出産しましたが、その間に胎児は低酸素虚血性脳障害に罹患し、重度の脳性麻痺、重度精神発達障害を負ったという事例があります。
この事例では、医師が、血圧を下げるために、点滴で降圧剤を投与しなけばならないところ、舌下(口に含ませる)で投与させたため、血圧が下がり、その上に麻酔薬を投与したため、薬の相乗作用で血圧が急激に下がりショック状態になりました。
事例について調査したところ、降圧剤の舌下(口に含ませる)で投与と麻酔薬の複合的原因により血圧が下がりショック状態に陥っており、医療過誤であると分かりました。そこで、訴訟を提起しましたが、裁判の中で、和解が成立し、納得のできる損害金を得ることができました。

建築紛争

Q

住宅を新築したところ、窓からの雨が侵入するため、建築士に調査をしてもらいました。すると、窓のパッキンが不十分であっただけではなく、構造部分である筋交いが何カ所も入っていないことが判明しました。地震が来たら家が倒れるのではと心配です。

A

欠陥住宅を扱っている建築士に調査を頼み、筋交いのない部分のチェック、その他、雨漏りがする窓、屋根のチェック等をしてもらい、修復方法を検討し、修復に要する損害金を計算してもらいました。その損害金を請求する裁判を起こしたところ、業者が損害金を支払う旨の和解が成立し、修復ができることとなりました。

交通事故の示談について

Q

保険会社の示談金額が低くて納得できません。どうしたらよいのでしょうか。

A

加害者の保険会社は、低い金額でしか示談額を提示しませんので、被害者は保険会社の言い分を鵜呑みにして示談をすると大損をすることがあります。これは、算定基準には、裁判基準と任意基準と自賠責基準の3通りがあるためです。保険会社は最高の裁判基準を使用しません。被害者が、交通事故についての経験豊富な弁護士に依頼すると、裁判基準で解決することになりますので、解決金額は増えることになります。

交通事故の弁護士費用について

Q

弁護士に頼むと、弁護士費用が高くて、示談金額よりも手取りが低くなると保険会社に言われましたが、どうでしょうか。

A

弁護士費用は、裁判でその一部を加害者の保険会社から取り戻すことができます。そもそも、保険会社の提示額と、裁判で勝訴した金額とではかなりの隔たりが生じる案件が多いので、弁護士費用で損をすることは、まず、ありません。
 また、弁護士費用特約付きの任意保険が多くなっており、被害者の任意保険で、弁護士費用の全額と裁判費用がでますから、この場合は、まったく自己負担はありません。

弁護士を頼む時期について

Q

交通事故について弁護士はいつ頼めばよいのでしょうか。保険会社は、治療費は支払うから、後遺障害が出てからでもよいと言っています。

A

交通事故にあったら、なるだけ早い時期に、交通事故に関する経験が豊富な弁護士に相談して下さい。その理由は、あとからではとれない現場写真や、事故車両の写真、医師の就労不能の診断書など、早めに証拠をとる必要があるからです。保険会社に治療費を打ち切られてから相談にこられる方が多いですが、早期に受任できれば、治療経過にあわせて、保険会社や医師に対して、どのような対応がよいのかを、弁護士が適切なアドバイスしながら、被害救済にあたれます。